石村萬盛堂 店内写真

明治38年に博多で創業した当社は、初代石村善太郎からの教えの通り、
独創性と伝統を大切にしながら様々な進化、革新を続けて今日に至ることができました。
革新という言葉はどこか新しいことばかりを想起しがちですが、
私どもは日本の伝統文化に息づく「守破離」という考え方を企業理念の根本としております。
「守=伝統」を大切にしながら、「破=革新」、「離=進化独創」という事を
常に念頭におきながら社業を続けて参りました。

博多銘菓としての鶴乃子から、日本固有の文化であるホワイトデーを発想、
さらに現在では新たなマシュマロ製品の開発を行っているという事はまさに「守破離」の
実践といえるのではないでしょうか。菓子というものは人々の思い出を演出する役目を持っています。
いわばお客様ひとりひとりの人生の場面を演出する役目とも言えるでしょうか。

例えば、誕生日に皆で一緒に食べたバースデーケーキ、
ご出席を頂いたゲストへの心配りとしてお持ち帰り頂いた結婚披露宴の引き菓子など、
人生の大切な局面の傍らに常に存在している物がお菓子ではないかと考えます。
また私どもは菓子業を「コミュニケーション産業」と位置づけています。

30年前に女性から男性への贈り物の日、バレンタインデーのみだった市場に、
私どもは男性から女性へお返しの日「ホワイトデー(当時はマシュマロデー)」という
全く新しい習慣を世の中へ提案しました。
それまで、一方通行であった事が、男性から女性へ贈り物を返す日が出来た事で
相互に感謝や愛情の気持ちを表現する事ができるようになった事は
まさにお菓子がコミュニケーションツールの役割を果たしているといえるでしょう。

それぞれのお客様の思い出を演出する菓子屋でありたい。
そう常に願いこれから先も地元福岡の皆様がどこか懐かしさや安らぎを
感じることができる故郷のような存在になっていけるよう努力してまいります。

株式会社 石村萬盛堂
四代目当主 石村善之亮