ふんわりやさしい、博多銘菓鶴乃子。博多の文化・歴史ならではの、独創的な菓子作りの精神は100年以上受け継がれ、鶴乃子は博多を代表する銘菓として人々に愛されています。
明治38年の創業後まもなく、石村萬盛堂の創業者・石村善太郎は、萬盛堂独自の博多銘菓の創作に励みました。当時、日本三大銘菓「鶏卵素麺」を製造しており、その製造過程で卵白が大量に残ることから発想したのが、卵の殻に淡雪(あわゆき)と餡をつめたお菓子。これが最初の鶴乃子でした。
古から博多湾に面し海外貿易を生業とする博多商人が多かったこの地に、明治40年代、西洋からマシュマロの技術が伝わりました。善太郎はこの技術を鶴乃子の製法にいち早く導入します。
西洋のマシュマロ生地で、手亡豆と卵黄でつくった風味の良い黄味あんを包んだ鶴乃子は、まさに和洋折衷のお菓子です。
鶴乃子の特徴であるしっとりとしたやさしいやわらかさは、生地のひとつひとつを「木枠の型」に絞っておつくりするからできること。水分をたっぷりと含んだ鶴乃子の生地は、気温や湿度に合わせて吸ったり吐いたり調湿できる「木」の型を使うことで成り立ちます。絶妙な柔らかさ、口どけになるよう昔ながらの木枠の型を使った製法で手間ひまかけておつくりしています。
鶴乃子は、卵の丸い形をしています。そして鶴乃子を詰める箱も、100年以上前から卵型の丸箱でした。これも「人が角いものを作るなら、こちらは丸いものをつくれ」と善太郎が考案したものです。
鶴は古の頃から長寿、幸運、夫婦円満のシンボルとされてきました。鶴乃子は、鶴が卵を抱えている様子(=巣篭もり)を表現しています。100年以上続く鶴乃子は贈る相手を選びません。フォーマルなお礼から、日頃の感謝をお伝えする贈り物としてもご利用いただけます。
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